すきっ歯の「歯の隙間を埋める治療」について

すきっ歯になる理由

すきっ歯の原因は、実は一つではありません。骨格・クセ・病気・遺伝などいろいろあります。

• 顎あごが大きい・または歯が小さいと、歯と歯の間にすき間がでる
• 舌で前歯を押すクセ（舌突出癖ぜつとっしゅつへき）によって前歯が開く
• 指しゃぶりや、口呼吸が歯に余計な力を加えて前歯が開く
• 歯の本数が足りない（先天性欠如）
• 歯周病で歯が動き、隙間ができる
• 上唇のスジ（上唇小帯）が太い・位置が悪いために歯がくっつかない

等々、様々な原因が考えられますが、できた空隙が自然に治る可能性は低いです。

1日で治る？歯の隙間を埋める治療

歯医者さんでできる治療の中でも、とりわけ興味を持たれる事が多いのが、歯の隙間を樹脂（プラスチック）で埋める「ダイレクトボンディング」です。

これは「コンポジットレジン」と呼ばれる白い樹脂素材を、前歯のすき間に直接盛り付けて形を整える審美的な治療法です。

ダイレクトボンディングなら施術は60分程度で終わり、見た目も天然歯の部分と見分けがつかないように仕上げることも可能なた、希望される方は跡を絶ちません。

しかし、ダイレクトボンディングはあくまで樹脂です。そのため、経年劣化によって着色が目立つようになったり、いずれ欠けたり割れたりしてしまいます。つまり、恒久的な効果はなく、突然すきっ歯に戻る可能性がある治療法なのです。

だからといって悪い治療というわけではなく、結婚式や就活など、急いですきっ歯を埋めたいという方にはお薦めできますが、あくまで効果は一時的なもので、しっかりすきっ歯を治したいという人には矯正治療をお薦めしています。

歯の隙間を埋める治療をご検討中の方

ダイレクトボンディングで前歯を埋める治療法は、あくまで一時的な治療ですきっ歯そのものを治す治療ではありません。

しかし、前歯がよく当たるような咬み合わせや、食いしばりが強い方などは、すぐに破れたり取れたりすることもあれば、そもそも治療に適さない方もいらっしゃいます。

それでも「まずは一回隙間を無くしたい」「今は手持ちがないから一番安い方法で」と、ひとまずダイレクトボンディングを希望される方も少なくありません。

もちろん条件が合えば治療は可能です。お気軽にご相談ください。ただ、もしすきっ歯を根本から改善したいという気持ちがあれば、お気軽にご相談ください。